彼女の説明によると、
あの時間、通行人も多く、
俺らの事を目撃した人が数人居たらしい。
そして、彼女が……
“**書店の**さんという店員です”と。
俺を怪我させた事で満足したらしく、
大人しく逮捕されたらしい。
何て身勝手なヤツなんだ。
まぁ、彼女がターゲットにならずに済んで良かったが。
姉貴が棚に着替えを入れているのを横目で見ながら、
「なぁ、身体が動かねぇんだけど…」
「だろうね。全身打ってんだから」
「ご、ごめんなさい…」
「風果ちゃんのせいじゃないよ。ってか、女の子1人守れなきゃ男じゃないし」
「でも……」
サラリと話す姉貴に、
申し訳なさそうな表情を浮かべる彼女。



