「南 風果です」
何故か、笑顔で答える彼女。
「GWの時は諒に食事を作ってくれた方よね?」
「えっ……あっ、はい。勝手にキッチン使わせて頂きました。すみません」
「いいのよ~、そんな事全然気にしてないわ」
「そう言えば、話してねぇのに何で分かったんだ?」
コイツを入れに連れ込んだ事は彬にしか話してねぇのに。
「そんなの…シンクに食べたあとの残骸があれば気付くわよ」
「あっ……」
母さんは何やら彼女に耳打ちしている。
「おい、何話してんだよ!?」
「内緒♪ご飯が出来たら呼ぶから、それまで部屋にいなさい」
「………あぁ」
彼女の顔が赤い気がするのは気のせいか?
俺は彼女を連れ自室へ向かった。



