「うちで晩ご飯どう?」
「へ?」
突然、何を言い出すんだ姉貴は…。
彼女が更に驚いて困ってるじゃねぇか。
「ね?そうしなよ。ってか、そうしよう!!」
藪から棒に何を言い出すかと思えば、
唖然とする彼女の腕を掴んで無理やり自宅へと歩き出した。
「あのっ……えっと……お、お姉さん!!」
「んっ!?ってか、今…“お姉さん”って言った?」
「えっ?あっ、はい……すみません。図々しく言って…」
「ううん。全然図々しくなんかないよ。むしろ嬉しい。私には諒だけで妹は居ないから…」
彼女は苦笑しながら俺を見る。
俺にどうにかして欲しいんだろうが、
せっかく久しぶりに会えたんだし…。
むしろ、姉貴に感謝してるくらいだ。
……ごめん、悪いな。
心の中で彼女に謝った。



