俺に気付いた彼女は…
「こ、こんにちは…」
挨拶を口にしたかと思えば、隣りの姉貴を見ている。
「えっと……あの…で、デートの邪魔をして……す、すみません…」
「えっ?……ブッ…ハハハハッ……」
姉貴が吹き出し笑いを……。
俺の彼女だと勘違いしたらしい。
ってか、こんなガサツな彼女なんてありえねぇ。
陽平さん(姉貴の彼氏)には悪いが、マジで御免だ。
姉貴に馬鹿笑いされて、キョトンとしている。
「あのね?私、諒の姉の雪(せつ)。彼女じゃないから」
「えっ?」
驚いて俺の方を見ている。
「あぁ、姉貴だ。買い物か?」
「あっ、はい」
彼女は小さく頷いた。
すると――――!!



