「玲ー。いつもいつも翔のこと考えてんでしょ?」
「やっぱ、親友にはみやぶられるか。」
ウチが、話している女子は美波椿(みなみつばき)。
親友。幼馴染というー。
「翔に告ればいいじゃんか。」
「出来たら悩んでない。」
「告るために、悩んでるんじゃなくて?」
「ぅん。あいつ、のんきだよねー。」
「なんで?」
「人の気持ちも知らないで・・・・」
「なんか言われたの?」
「ぅん。」
「なんて?」
「玲、また怒られた。って」
「あはは。無神経って言いたいね。」
「お前のせいって言いたいよ。」
椿とたわいもない会話をして5限目、体育。
ウチには、誰にも言ってない病気がある。
だから、皆にはサボリって言ってある。
翔が見える。やっぱり、かっこいいな。
相変わらず、キャーキャー。言われて・・・・
最悪だよー。ウチの翔ー。
体育が終わるとHRだ。
「いつも、いつもサボリご苦労さん。」
「嫌味をどうもありがと。」
「お前が運動してるとこ昔から見たことない。」
「まぁね。翔には見せないよ!」
「なんで?」
「見せたくないから。」
「そーゆうところは、頑固だな」
「・・・・・・」
翔、あんたに見せたところで
どぅなるって言うんだよ。
てきとーにHRもぼーと色んなこと考えてた。
「帰るぞ。」
「ぅん。」
行く時も、帰る時も翔と一緒。
「ねぇ、翔。」
「いきなり、なんだよ?」
「彼女つくらへんの??」
「玲には関係ねぇよ。」
「・・・・・・・・」
関係大アリだよぉ。鈍感翔のバカ。
やっぱ、聞くんじゃなかった。ウチもバカだ。
おまえだよ。なんて言う訳ないよ・・・・
期待した玲のバカ。

*翔side*
「ねぇ、翔。」
久々に呼ばれた俺の名前。心拍数がはやい。
「いきなり、なんだよ?」
「彼女つくらへんの??」
俺が好きなのは、玲なんだけどな。
「玲には関係ねぇよ。」
そう言うと、玲は黙りこんでしまった。
悲しそうな顔しやがって。
俺の気持ちは、玲には分かる時はこないだろぅ。
そう思うと辛くて泣きそうになった。