「ひなたくんのばか」

私は俯きながら
小さい声で囁いた。
なのに、

「誰がばかだって?」

ひなたくんは聞いていたらしい

屋上は爽やかな
風がふいているが
私の心は

まったく爽やかではない



むしろ暗黒だ。