「は?」
きょとんと目を丸くした
「だ、だってね、たとえ彼女が
いたって、好きでいたっていいでしょ?だったら…とことん好きになって当たって砕けろだよっ!」
大声で熱弁をかましたあと
周りの状況を改めて悟った
クラスのみんなも紗恵同様
きょとんと目を丸くしていた
「……って、誰かが…言ってた…かな?」
またしても
顔が赤くなっていくのを感じ
クラスを飛び出した
「何言ってんだ私…」
中庭のベンチで
ふぅっとため息をはいた
あんなことを言ったもの
ぶっちゃけ私にそんな自信は
本当はない
好きって気持ちは
誰にも負けてないつもり
でも
それを伝える強さは
人一倍
弱いから
その弱さに…
腹…「腹立つな」
「えっ?」


