なんとなく、本当になんとなく、休憩時間に屋上で手首に傷をつけた。 …また、やってしまった。 痛みなんて忘れたはずなのに、涙がでてくる。お母さんに会いたい。 あたしをコッソリ迎えに来てくれたお兄ちゃんはどんな人になってるのかな。お父さんに殴られた後は消えたかな? 「はぁ…」 小さく溜め息をついて、血をハンカチで拭おうとポケットを探る。 「…ない。」 ハンカチ、忘れちゃったか。教室戻れないじゃん。 もしも誰か来たらどうすんのさ。ふと、扉に目を向けると、 …ガチャ 扉がゆっくり開いた。