「ねぇ、ヒナ」 「ん?」 「なんで晴くん、あんなにぐったりしてるの?」 「あー、ここの女たちが熱狂的なのよ」 「は?」 意味不明。 女の子たちが熱狂的? 「あいつは?」 「もぅすぐ来ますよ」 「相変わらず人気だなぁ、あいつは!」 ?あいつ? さっきから何の話をしてるんだろ。 みんながみんな、曖昧な言葉を並べて話すものだから、さっぱりだ。 「来ましたよ」 1人で眉間にしわを寄せてると、晴くんが静かに言った。 来た? そう思った次の瞬間、静かに扉が開いた。