「あんな百面相してたら、誰でも分かるぞ」
「えっ」
バッと顔を抑える。
竜ヶ崎さんはずっと肩を震わせてる。
てゆうか、百面相って…へ、変な顔してなかったかな…?
「安心していいぞ。そんな変な顔はしてない」
「えっ」
やっぱり心の声を…!
「ははっ、そらは顔に出過ぎなんだよ。だから分かんの」
「そ、そんなに!?」
そんなに顔に出てるんだ、あたし。
縮こまってると、またポンポンと頭を撫でられる。
「おもしろいなー。お前」
「そんなこと、初めて言われました…」
「ほんとか?お前みたいにおもしろい奴、初めてだわ」
こんな事言われたのは、ホントに初めて。
………ヒカルには、よく「変な奴だな」って言われたけど。


