「置いてくことねーだろ!」
「置いてってねーよ」
「置いてったじゃねーか!」
「違う。逃げたんだ」
「んな、決め顔で言うなよ」
元気な人だなぁー。
犬、みたい。
「お、雛乃。はっやいなー!」
「ノエルっ」
銀髪の人が、ヒナの名前を呼ぶと、ヒナか飼い主を待っていた子犬のように銀髪の人に寄っていった。
「ノエルーっ」
駆け寄るとヒナはギュ~ッと抱きついた。
「友達連れてきたよー♪」
「ん、わかった」
「でねっ」
あたしのことは名前も出ずに会話終了。
ヒナはにこにこと楽しそうに、抱きついたまま話してる。


