ブローチはひまわりじゃなくて、太陽の方がよかったかもしれない。



考えないようにしたが、このひまわりを持つことで隣にいるなんていう、アホな想いがこもっていたんだと思う。


レジまで持って行けば、源さんがそれをじっと見つめる。


「お前…」
「ん?」
「こんな趣味があったんだなぁ………」
「あ?」


源さんが、何言ってんのか、さっぱり分からん。


「だってお前、そんなイケてんのに、ひまわりの雑貨2つも…。もぅ、そうとしか」
「何アホな事言ってんだよ。俺の格好見て、よくそんな事言えるな」



黒と白で統一された服。
シルバーアクセサリー。
ピアスホールが数個ある耳。そこにはいくつものピアスがつけてある。


じーっ源さんが見つめてくる。

思わず目を逸らしてしまいそうになる。



「いや…、見えんっ」
「だろーな」