「源さん」
「おー、いらっしゃい」


カランコロンとドアについた鐘が、小さく鳴り続けている。


「まだあるよね?」
「おー、ちゃんととっといたぞ。残り一つだ。ついさっき、もう一つ売れたんだよ」
「へぇ」
「ヒナと女の子が1人。今日連れてくと」
「……わかった」



真剣に返事をしたというのに、この店の店主は口元を緩ませた。


「めちゃくちゃ可愛くて、いい子だったぞ」
「はいはい」
「興味なさそうだなぁ」


適当に返事をすれば、つまらなそうな顔をする。


予約していたものを取りに店内を歩く。


さっき売れて、残り一つってことは、ウィンドウのやつが最後だな。


そう思ってウィンドウまで行く。