「私、これがいーなー」
ヒナが手に取ったのは、黄色のストーンが光る雷の形をしたブローチ。
「ピッタリだな」
「どうゆー意味よ」
「いや、勇ましいお前にピッタリだなと思って」
ギッと源さんを睨んだヒナ。
今日でもう何回目だろ…。
いつもこんな調子なのかな…。
心の中で苦笑いして、じっと手のひらのそれを見つめる。
「ひゃあっ」
ぴょこんといきなり横から現れたヒナに思わず悲鳴を上げる。
「ごめん、ごめん」
悪気なさそうに軽く謝る。
「そら、ひまわりにするの?」
当たり前かと言う口調で言う。
今あたしの手のひらにあるのは、ひまわり。


