「わぁっ」
「そら、こうゆーとこ好きじゃない?」
「…好き」
「最初から連れてこようと思ってたんだけど、自分から行っちゃうんだもん」
そう言って嬉しそうに拗ねたように笑った。
雑貨屋さんは品揃えが可愛い。
ガラス細工の入り口も、木の壁も棚も全部が気に入ってしまった。
お店をぐるっと見渡して、このお店に入る理由となったものを探す。
それはすぐに見つかって手に取った。
「かわい…」
「ん?」
呟いたあたしの方に近づいてきたヒナ。
「あぁ、それね。この店ね、季節ごとに一種類の花を選んでその雑貨ばかり置くの」
「へぇ」
「変わってるでしょー?」
アハッと笑うヒナに苦笑いする。


