「いい買い物したゎーっ」
「そうだねっ」
試着したワンピースはやっぱり可愛くて、ヒナも店員さんも絶賛で、思い切って買ってしまった。
ヒナもグレーのニットに黒のデニムとたくさん買っていた。
てくてく歩き続けていると、可愛いアンティークな雑貨屋さんのウィンドウに目が止まる。
「そら?」
「………」
思わず立ち止まってしまったあたしを、不思議そうに振り返る。
あたしの視線を追うようにヒナが顔を動かしたのが視界の隅に見えた。
あたしの視線の先にあるのは、綺麗な黄色。
小さなひまわりが、たくさん付いた写真たて。
「ヒナ」
「ん?」
「ここ、入っていい?」
「いーよー」
ヒナの返事と同時に、あたしの足は吸い込まれるようにお店に向かっていった。


