中学校に着いてクラス表を見た。全部。
自分の名前を見つけても、探し続けた。
『逢坂 輝』
でも、全てあてはまる名前はやっぱりなくて。
夢じゃないんだ、と実感した。
でも、どうしても涙はでなかった。
教室の前。
1-Eと書かれた古びた板がかけてある教室。
シャキッとしなきゃ!
今日から中学生なんだから。
よしっ、と気合いを入れて、教室ドアをガラッとあける。
中には半分くらい人がいた。
知ってる人は誰もいない。
一人でいる人、何人かでいる人、あたしもだけど、入学式したてって感じ。
黒板に張ってある座席表を見たら、真ん中の列の後ろから2番目。
後ろの席だから、そこそこいいかなぁ。
自分の席まで歩き、スクールバックを置いて座る。
回りの席には誰もいない。


