ゆっくり、ゆっくり振り返る。
ヒカルの背中はもう手を伸ばしても届かない距離にあった。



『…ソラ』



ヒカルが、ヒカルがソラって呼んでくれるときの声はすごく優しい。

だから、ヒカルに名前を呼ばれるのは大好きなの。


関わるな?


――どうして?


一昨日会ったときと、雰囲気が全く違った。

どうして?

なにがあったの?


ねぇ、ヒカル?


関わるなってことは、ヒカルはもうあたしに関わるつもりはないってこと?


そんなのやだよ。


なんで、なんで、なんで、どうして。