いっそ部屋まで迎えに行こうかと思ったけど、2階まで行くのがなんだか怖くて行けない。

ギュッと服を握ると、静かに玄関の戸が開いた。

ビクッと身構えて、戸を見るとそこにいたのはヒカルだった。

「ひ、ヒカル…」


はぁはぁと肩で息をしている。

何で外に?とかいろいろ聞きたかったけど、一番言いたかったことを告げる。


「どこ、行ってたの?」
「わりっ」
「寒いし怖いし……っ、心配したんだからね!!」


一番気になったのは、ヒカルに何かあったのかな、ってことだった。

寝てるのかな?とか、そういう考えも頭を中によぎったけど、時間に遅れるなんてヒカルは滅多にないからすごく、心配になってた。

呼吸を整えたヒカルは、悪かったな、ともう一度あたしに謝った。


「ソラ、行くぞ」
「う、うんっ」