それから学校帰りみたいに別荘まで帰ると、ママたちがとっても美味しそうなすき焼きの準備をして、あたしたちを迎えてくれた。
すき焼きはすっごく美味しかった。
でも、今日はヒカルがいたからかな。普段よりずっとずっと美味しく感じた。
ご飯を食べてお風呂入って、歯磨きして寝る準備万端で寝室に向かっていると、あたしたち家族が寝る部屋の前にヒカルがもたれ立っている。
「ヒカル?どしたの?」
首を傾げて聞くと、何かを企むような顔であたしに言う。
「親たちが寝た後、ちょっとぬけだそーぜ」
「へ、なんで?」
「…来たら教えてやるよ」
ニヤっと笑って言うヒカルに、えー、っと声をあげると、1時半くらいに玄関な、と言って隣のヒカルたち家族が寝る寝室に向かう。


