「ヒカルってば!」
「これぐらいいいって」
「でもっ」
「じゃあ、スノボようの靴。お前持ってけ」
「…わかった!」


急いで靴を履いて、二人分のスノボの靴を持つ。

けっこう重いけど、大きいボードを持ってくれているヒカルよりずっと軽いと思う。



まだ外にいたパパたちに声をかけて、あたしたちはスキー場に向かった。







スキー場は混んでるってほどでもないけと、そこそこ人はいた。


いきなり頂上まで行くリフトに乗ろうとするヒカルを必死で止めて、中間地点まで行くリフトに乗った。



「…」
「おい、ソラー?」
「…」
「なに固まってんだよ」
「だってっ」
「ん?」
「風邪強くない!?怖いよ!!」
「安心しろ落ちることなんてほとんどねぇよ」
「うー」