次の日、遊園地にはピッタリの……どんより曇り空。 俺の隣では、沙耶ちゃんが空を見上げて今にも泣き出しそうな顔をしている。 「私……、雨女なのかな?」 「いいんじゃない? 晴れより曇りの方が、俺はいいよ」 「本当に?」 少し不安な顔で俺を見つめる沙耶ちゃんに、笑顔で頷いた。 「そっか! じゃあ行こう、壱人君」 パアッと明るい笑顔を見せた沙耶ちゃんは、楽しそうに歩き始めた。