何て説明すればいいんだろう…
少し考えたけど、チャイムが鳴った事もあってゆっくり話す暇もなかったので。
「部活の先輩に奢ってもらったの!」
それだけ言って、美樹にアイスと小銭を返して急いで教室に戻る。
…が。
さっきの教室の中での出来事を思い出す。
「…やっぱり」
美樹と教室に戻った頃には、誰も残ってる生徒がいなかった。
そういえば、プール授業だった…と廊下を走ってる頃には気付くのが遅すぎて後悔。
「まぁ、気付いててもプールなんて入らないけど…」
あたしは窓側の自分の席にドカッと座り、開いている窓の隙間から風を浴びた。
美樹もあたしと同じく、プール授業になんて一切興味がないので、あたしの後ろの席に座りウォークマンで音楽を聴きながらアイスを食べる。
「お前ら、何してんの?」
開いていた教室の扉から誰かが入って来て、一瞬先生にサボりがバレたのかと警戒したが…声ですぐに主が分かった。

