「何でいつも背後に居るのに俺って分かるの?」


「上見たらニヤけて満足そうな悠哉が見える。後、匂い」


「変態の発言じゃん」


あたしはその言葉にムッとして、奪ったプリントを握りしめて背伸びし、悠哉の頭をポカンと叩く。


周りは笑ってて楽しそうだけど、結構あたしは本気だ。


ふと悠哉の顔を見ると、皆みたいに笑ってた。


呑気な奴…


「罰としてアイス奢ってよね!」


納得仕切ってない悠哉を放置して、あたしは友達と教室を出て購買に向かった。


廊下を歩いてる途中、友達の美樹がフフッと突然笑い出す。


「どしたの?」


首を傾げて尋ねると、美樹は少し目線を上にあげてまた笑うと口を開いた。


「仲良いなぁ~って!」


「へ?誰が?」


「桃と悠哉君!」


当然笑い出すかと思えば、あたしと悠哉の事?


美樹は普段、あたしと一緒に居る時が多くて、何かと言い合うあたしと悠哉を見てきてた。