「…なぁ、言霊使いって何だ?」
「・・・・」
パンダは目をそらす。
「…なぁ。」
「・・・」
無言だ。
無視かよ。
と、シンは小さくつぶやいた。
「教えないならいいよ。別に。」
シンはそのまま立ち上がろうとすると、
パンダの黒い布が手に絡み引き止められる。
「・・・ち。」
「…なに?ち??」
「血を少しくれ。」
シンはびっくりしてパンダを見つめる。
「血を少しやったら、
俺には何かメリットがあるのか?」
「--『言霊』の使い方を教えてやる。
これでだいぶ外でも使える。
霊体にでもーー悪魔にでも。」
「---」
シンは少し躊躇した。
悪魔に自分の血をやる。それは軽くあげてはいけないような気がしたからだ。

