拾うな危険!



「じゃー、しゃぁねぇな。」

パンダは左手を真に向ける。

「…何する気だ…?」


!!


シンの体が硬直する。

「…てっめ…」

「ホントはこの力は使いたくないんだぜ。
 疲れるし。
 シンも体力消耗するだろ?」

パンダはやれやれといった風に、
手を上げた。

ふわりと、
パンダはシンに近づく。

「本当は、
 シンの体液が欲しい。

 血でも唾液でも。

 俺の力は、名付け親であるシンを解することで回復に向かう。

 口移しで貰えないと言うなら…」


パンダは、にっこり笑う。
その笑顔が綺麗過ぎて、怖い。
ゆっくりと、
シンのほほに手を寄せる。


「吸血鬼、みたいに首から血をすってもいい?」

パンダのブルーの綺麗な瞳が揺れて
シンは背筋が寒くなる。


「…パンダ…やめ・・・」

やめろっ

といいかけたところで

ぽむっ

間抜けな音と煙がシンとパンダの周りを包んだ。