拾うな危険!


コンビニで買い物をしている間も、
パンダはシンの頭の上で
ごちゃごちゃおしゃべりをする。


「なぁーシン。俺のために、これ買ってよ」

パンダが指差したのは、トマトジュース。
パンダは、
指定したジュースをとろうとするが、
すかっと物体を通りぬける。

そういうのを見ると、
あぁ、こいつもチガウんだな。
と、シンは改めて思う。


「いいけど…」

なんでトマトジュース?

「だって、吸血鬼の定番だろ?」

シンの疑問が顔に出てたのだろう、
さらっとパンダが答える。

「は?」

こいつ…吸血鬼だったのか…

そう思いながら、
シンはトマトジュースを手にした。