周りの人がチラチラ見て行く。
それに気付いて急に恥ずかしくなった。
私は成宮の腕を引っ張って、駅の外に出て駅前広場の隅っこのベンチまで連れて来た。
そこで手を離して、私はベンチに座る。
成宮は私の前に突っ立ったままだった。
「さっき言ったこと、本気?」
「うん……」
「ふーん……で、どうしたいの?」
「えっ?」
下を向いていた成宮が顔を上げて私を見る。
「付き合いたいの?」
「えっと……それは……」
「じゃあ、同情して言ったの?」
「ち、違う」
「じゃあ、どうしたいの?」
「それは……えっと……」
あぁ、イライラする。
どうしたいかわからないなら、あんなこと言わなきゃいいのに!
なんなのよ!



