「そのプレゼント、捨てようと思ったけど捨てれなくて……」
「そうだったんだ……。でも、どんな理由であれ神崎さんが俺にプレゼントしてくれたのは間違いないよね?」
「はぁ?」
何よ、それ。
こいつ、どこまでバカなの?
普通は嫌でしょ?
他の男にあげようと思っていたものをプレゼントされるのって。
成宮がベンチから立ち上がる。
プレゼントを持って。
「ここで待ってて?」
「えっ?」
「すぐに戻って来るから」
「はい?」
成宮はそう言って、公園の出入口に向かって歩き始めた。
成宮がいなくなった公園。
公園には私しかいない。
帰ろうと思えば帰れるのに……。
待ってて?と言われて素直に待ってる私って……。



