「私はさ、大和の都合のいい女でもいいよ?JKの可愛い彼女がいても構わないし。それをわかってて大和に告白したの。だから私は大和とこうしていられるだけで幸せ」
女がそう言ったあと、ガサガサと音がしたと思ったら、女の激しい息遣いが聞こえてきた。
「やま、と……好き……大、好き……」
吐息まじりにそう言う女。
聞きたくない!
このまま帰ろうか……。
何も知らないふりして明日のデートを楽しんで、ネタバレしてやって振ってやろうか……。
でも……でも……。
唇をギュッと噛み締める。
悔しくて悲しくて涙がポロポロ流れていく。
手で涙を拭い……そして……。



