私は玄関のドアを静かに閉めて、ブーツを静かに脱いだ。 足音をあまり立てないように廊下を進む。 リビングのドアの手前にある寝室のドア。 その前に来た時に、私の胸は“ドクン”と大きく高鳴った。 …………えっ? 私は静かにドアへ近付いて耳を当てた。 中から聞こえてくる男女の声。 男性は明らかに大和の声だ。 何で? 「クリスマスイブなのに彼女と過ごしてあげないでいいの?」 「あぁ」 聞いたことない女性の声。 誰? しかも私の存在を知ってる感じ?