夕方、あずと彩香からLINEがきた。


それに返事をして、私は大和のマンションに行くために家を出る。


大和に買ってもらったキーケース。


それには大和の部屋の合鍵が付いていた。


大和のマンションには電車で行くから私は駅に向かって歩いていた。


駅に近付くと、駅前はカップルや家族連れ、友達同士のグループなど、沢山の人で溢れていた。


♩〜♩〜♩〜


鞄に入れてあったスマホが鳴った。


大和からかな?


私は鞄からスマホを取り出す。


やっぱり大和からLINEだ。



『後輩が仕事でやらかした。今日は何時に帰れるかわからない。明日、埋め合わせするからゴメン!』



えっ?マジで?


もぉ!後輩、なにやってんのよ!


大和と過ごす初めてのクリスマスだってーの!



『そっかぁ。残念だけど仕方がないね。お仕事、頑張ってね』



今までもこういう事が何回もあった。


本当は嫌だとは言いたけど、ワガママ言って嫌われたくない。


社会人の彼氏と付き合ってるんだから仕方がないのかな……。


♩ 〜♩〜♩〜



『ゴメンな。明日、優月の行きたいところに連れて行ってやるから、どこに行きたいか考えといて』


『うん』



♩〜♩〜♩〜



『じゃあ、仕事に戻るわ』


『はーい。お仕事、頑張ってね!』



私はそうLINEしてスマホを鞄の中に入れた。


どうしようかなぁ……。


…………あっ!そうだ!


私は家に戻らずに、そのまま駅に向かって歩き始めた。