私は名刺を受け取った。
名刺には会社名を部署、名前と電話番号とメールアドレスが書かれていた。
村上さんの名前って大和(ヤマト)って言うんだ……。
「大和さんって言うんですね。名前」
「あ、うん」
男らしくてカッコイイ名前。
「ありがとうございました」
私は名刺を返そうとした。
「それ、優月ちゃんにあげるよ」
「えっ?いいんですか?」
「いいよ」
「ありがとうございます!」
私はカバンから財布を取り出して、その中に丁寧に名刺をしまった。
「ねぇ?優月ちゃん?」
ソファーに座っていた村上さんが私の隣に座ってきた。
部屋の中の空気が急に変わったような気がして……。
後ろについていた手に村上さんの手が当たる。
村上さんの手から自分の手を離そうとしたけど、手をギュッと握られる。
「あのさ……」
村上さんの顔を恥ずかしくて見れない。
村上さんから目を逸らして、床をジッと見つめていた。
村上さんが私の方へ少しだけ体を傾ける。
そして……。
「俺の彼女になって?」
そう耳元で囁くように言ってきた。
ーお知らせー
村上さんの名前を最初は和哉にしてましたが、話の途中で優月が村上さんの名前を知らない設定にしてしまったため、村上さんの名前を大和(ヤマト)に変更しました。
合コンの自己紹介のシーン(19ページ)も書き直しました。
ここまで読んで下さった読者の方は話がおかしいと感じるかもしれませんが、ご了承下さい。



