「りーくん、ここはいいから出てきたら?」 成宮のおばあちゃんが気を遣ってくれてそう言ってくれた。 「あ、私、もう帰るので……」 ここにいるのは多分親戚だろう。 さっきから私のことをジロジロ見ていて、居辛さを感じていた。 それに親戚でもなんでもない、ただの他人の私はここに長居したらいけないような気がしていた。 私は立ち上がった。 「じゃあ、送って行くよ」 成宮も立ち上がる。 「大丈夫だよ。1人で帰れるから」 「いいから、遠慮しないで?」 成宮はそう言って笑顔を見せた。