真世ちゃんが眠っている部屋に案内された。
和室の真ん中に布団が敷いてあって、そこに眠る真世ちゃん。
真世ちゃんの周りには、5、6人の人がいた。
一斉にこちらを向いて、そのあとコソコソ何か言っていた。
「あれ?あなたは確か、りーくんの……」
その中にいた成宮のおばあちゃんがそう言って優しそうな笑顔を見せた。
「神崎優月です」
「そうだそうだ。神崎さんだったね。りーくんと同じ学校で……」
「はい」
私は真世ちゃんの側に座った。
「顔、見てやって?」
成宮が真世ちゃんの顔にかかっていた白い布を外した。
あの時、会ったままの真世ちゃんがいる。
綺麗な顔。
呼べば今にも起きてきそう。
私は込み上げてくるものをグッと我慢していた。



