乾杯をした後は、自己紹介。
男性陣から自己紹介をしていくが、私の耳には入って来ない。
前に座っているカッコイイ人にしか興味がない。
だからウーロン茶を飲みながら適当に聞いて、適当に拍手をするだけ。
「えっと、初めまして!」
カッコイイ人の自己紹介が始まった。
持っていたグラスを置いてカッコイイ人の方を見る。
もう、この時ばかりは私の耳はダンボ状態。
「名前は村上(ムラカミ)です、24歳です。よろしく」
私は他の人とは比べ物にならないくらい本気の拍手をした。
下の名前、なんて言うんだろう?
そんなことが頭を過ぎった。
「じゃあ、次は女性陣の自己紹介ね」
村上さんの隣にいる太めなメガネがそう言って私を見た。
えっ?私から?
まぁ、いいや。
「えっと初めまして!神崎優月です。20歳です。よろしくお願いします」
いろいろ言うとボロが出そうだから、自己紹介は名前と年齢だけ言って終わらせた。



