「えーっと……。今日、成宮が休んでるけど……」
担任の顔がどことなく暗い感じに見える。
それに、いつも欠席者がいてもみんなの前でそんなことを言うことはない。
成宮に何かあったの?
胸がドキドキして、チクチク痛くなって苦しくなっていく……。
「昨日、成宮の妹さんが、亡くなった……。で、このクラスから2人。学校の代表として葬儀に出席してもらうことになった。それは勝手にこちらで決めた。女子は学級委員長の安藤と男子は副委員長の佐藤。その2人はあとで俺のところに来てくれ。急なことだから、もし都合が悪かったら言ってくれな。じゃあ、出席取るぞ」
えっ?
真世ちゃんが?
教室がざわめき始める。
けど、私の耳には、そんなざわめきも何も入って来ない。
真世ちゃんが亡くなった?
嘘でしょ?
私、ついこの間、会ったばかりだよ?
なんで?
“ガタンっ!”
気付くと私は椅子から立ち上がっていた。
みんなが一斉にこちらを向く。
「神崎?どうした?」
出席を取っていた担任がそう聞いてきた。
私……。
あの、私……。



