「あの子、勇気あるねぇ」



あずはそう言って残りのアイスカフェラテを飲み干した。



「そうだね」


「優月を呼び出すなんてさぁ。で、どうすんの?」


「どうすんの?って、呼び出されたら行かなきゃいけないでしょ〜」



モンブランの最後の一口を食べ終えた私は、残りのアイスティーも一気に飲み干した。


あの子が話したいことは、だいたいわかる。


それに成宮に確かめることが出来なかったから、あの子から話を聞けるのは好都合じゃん。



「一緒にいこうか?」



あずが心配そうな顔で私を見る。



「えっ?いいよ〜。1人で大丈夫だから」


「そう?」


「うん。それに彼氏と待ち合わせしてるんでしょ?」


「そうだけど、優月のことが心配だし……」


「大丈夫だから。じゃあ、私行くね」


「うん……」


「ちゃんとLINEか電話で報告するから」



私はそう言って自分の食べた分のお皿が乗ったトレイとカバンを持って席を立った。


それを返却口に戻してカフェを後にした。