「そう、なんだ……」 成宮の妹が、どんな病気かわからない。 だからそう言うしかなかった。 「うん」 成宮はそう返事をして少しだけ笑った。 「成宮はさ、頭いいからなれるよ」 「そうかなぁ?」 「うん」 「ありがとう。でも頑張らないとね」 「そうだね……」 私は成宮と話している間にも、自分の夢は何だろうと考えていた。 でも、やっぱり“これ!”という夢が見つからない。