「あら、優月さんにお茶を出さなきゃねぇ」 「いえ、お構いなく」 私はそう言ってニッコリ微笑んだ。 そろそろ帰ろうと思ってたし。 「美味しいお菓子買って来たのよ。だから食べて行ってね?お茶淹れて来るわね」 成宮のおばちゃんはそう言って部屋を出て行った。 「ねぇ?成宮?」 「ん?」 「真世って名前が出て来たけど妹?」 「うん、そう。今、入院してるんだ」 成宮はそう言って少しだけ笑うと、悲しい顔をした。