成宮の家は公園から5分くらいのところにあった。
立派な家とは言えない古い和風の家。
成宮が鍵を開けて入る。
「じゃあ、私はここで」
「あ、送ってもらったお礼にとは言えないかもしれないけど、良かったらお茶でも……」
帰ろうとしたけど成宮に引き止められた。
「えっ?……えっと、じゃあ……少しだけ……」
帰っても暇だし。
成宮1人っぽいし、1人の時に何かあってもいけないし。
「狭いけど、どうぞ?」
「あ、うん……」
私は玄関に入りサンダルを脱いだ。
成宮の後について家に上がる。
入ってすぐのところに階段があって、そこを上がっていく成宮。
私も後について階段を上がって行った。



