「助けて!お願い!」
涙をポロポロ流しながら訴える私に、更に目を丸くする大和。
「優月?どうした?」
私は大和に事情を説明した。
嫌な別れ方して、会いたくないと思っていたけど、でも今はそんなこと言ってられない。
成宮の事が心配だし、だからって私にはどうする事も出来ない。
だから大和に助けを求めるしかなかった。
「これ持ってて?」
大和がスーツの上着を脱いで私に渡してくる。
それを受け取る私。
大和の匂いがする……。
でも私の胸はときめくことなく静かなまま。
大和に対して何も感じなくなった自分にビックリしていた。



