周りから見ると、仲の良さそうな友達同士に見える。
だから周りにいる人たちも真ん中にいる子が、これから殴られるなんて思ってないよね。
私は何が出来るんだろう……。
警察に電話だよね。
私はカバンからスマホを取り出して、いつでも電話出来るように手に持った。
成宮と金髪と黒髪は人気のないトイレの前まで来た。
金髪が振り向く。
「神崎さん?警察に電話したら、どうなるかわかってるよね?それに俺たちに殴られるのは成宮が望んだことだし」
金髪はそう言ってニヤニヤする。
「そうだよな?成宮くーん?」
黒髪が成宮の肩をポンポン叩いて、そう言ってクスクス笑った。
警察に言ったら、どうなるか……。
それはもしかしたら成宮が生きてないってこと?
でも、脅しだよね?
本気でそんなことする訳ないよね?



