……複雑なものは何一つ無い、シンプルな言葉。

シンプルだけど、龍輝さんの想いがいっぱい詰まっていることがわかるその言葉に、涙が自然と溢れ出す。


「わ、私…いっぱい迷惑かけちゃってるのに…」

「俺だってそうだよ。
真由にいっぱい迷惑かけてきたし、これから先だってきっと迷惑をかけてしまう。
だけど俺は、楽しいことや嬉しいこと、辛いことや悲しいことも、全部をお前と一緒に感じていきたい」

「龍輝さん…」


涙がボロボロと溢れ続ける。

私の顔は絶対、涙でグチャグチャになって、凄くひどい顔になっているはずだ。
それでも龍輝さんは私をいとおしく見つめ、私の髪をそっと撫でる。




「俺は一生、お前のものだ」

「あ…」


さっきの私の言葉に答えるよう、龍輝さんは微笑む。


「そしてお前は…――、」


今一度、花束が差し出される。




「――…お前は俺のものだろう?」




真っ直ぐな言葉、真っ直ぐな想い、真っ直ぐな笑顔…。

すべてに胸が熱くなり、涙は流れ続け、そして、泣きながら笑う。



「私は一生…、一生龍輝さんのものです」




みんなの拍手が聞こえる中で花束を受け取って、龍輝さんを抱き締める。

そして私たちは、熱い熱い口づけのもとに、永遠の愛を誓った。