ドクン ドクン ドクン....




「花の勉強、しましょうか」

「あ…」


新田くんの手が、私の手に触れる。




ドクン ドクン ドクン....




…ダメ。

このままじゃ、私…――、




――…新田くんのことを、好きになってしまう…。






「…っ……ごめんっ…私、帰るね…!!」

「え?」


「ごめんなさいっ…!!」




深々と頭を下げ、花束を持ってお店を出る。




…ここに居ちゃダメ。

これ以上ここに居たら私、本当にダメになってしまう…。






「…龍輝さん…」






…そう呟きながらも、

頭に浮かぶのは新田くんの顔だった。