少しの間が、俺たちを包む。 『・・・』 少女は空を仰いだ。 その瞬間、〈何か〉に気付いたように肩を上げた。 『もう・・・時間がない・・・』 地面に膝をつく少女。 「時間?」 『あんたには関係ない。・・・今日も見つからなかったし、空に還るわ。じゃあね』 そう言って、霧になって消えた。 「な・・・なんだったんだ・・・?」