みどりは息を吸い、ニッコリと笑った。
「中村さんは夫の秘書よ。何でも、彼は大学時代の後輩らしくて……もっとも、世代が違うから直接には関係無いんだけど」
「そうなんですか」
「そのせいか、仲が良くてしょっちゅう家に来るんですよ。
とてもしっかりしていて、仕事面においては非の打ち所などありませんわ」
「凄いですね!俺にもそんな部下が欲しい」
それは当分無理だろう。
紘哉は心の中でツッコミを入れた。
「ただ、ちょっとお堅くてね。規律や法律には厳しい方でしたよ」
「まさに人間の鏡だったわけですね」
誇らしそうに恵一が頷く。
羽兎も楽しそうに笑った。



