「いいじゃん、潜入捜査。楽しそう!」 後部座席に座り、楽しそうに口を挟む少女。 そんな彼女に、紘哉は嫌味をぶつけた。 「俺は嫌だ。人に媚びへつらうような態度とってまで、事件解決したいとは思わない」 「うーん……じゃあさ、何で紘哉さん探偵やってんの?」 「知らん。成り行き」 「適当な事を言わないっ!」 バックミラーに、人差し指を紘哉に突き付ける少女が映る。 紘哉は舌打ちをし、ミラーから目を逸らした。