三雲紘哉 24歳 しがない探偵だった。 今はそこそこ有名になり、異名までついている。 右分けの黒いボサボサの髪の毛から見える切れ長の目。 その目付きの悪さから、あまり人と接する仕事は避けた方がいいと言われ続けてきた。 眉間にできるシワは、マリアナ海溝並みに深いと言われている。 一応、眉目秀麗の部類に入ると思われる、チョコレートがないと生きていけない甘党男だ。 旧友曰く「コイツだったら、簡単に女のコ引っかけられる」とのこと。 心底どうでもいい。