こちらミクモ探偵事務所5


恵一は勢いよく頷いた。

「もちろん!あ、友達もいるけどいい?」

「いいよ」

千尋がニッコリ頷く。
三人は肩の力を抜いた。

「大事件なんて言うからてっきり俺は、チーの家に二メートル程の大ゴキブリが出たのかと……」

「いや、さすがにそれは無いから」

「ですよねー」

空気が和やかになる。
その時、リビングのドアが開いた。

「お姉、あのさ……」

紘子が顔を出す。
千尋は隣に来るよう手招きをした。

素直に隣へ座る紘子。
千尋が口を開いた。

「ケイちゃんは知ってるかもしれないけど……私の妹の紘子です。

紘子、そっちの黒い男の人が三雲紘哉さん。
その隣が、妹さんの羽兎さんだよ」